ESSAY

 

й 他の人となんか、ちゃう。

 

ここでは自分が他の人たちとなんか違うのかなって気づいた頃のエピソードを書きます。まず書いておきますが、自分はゲイで同性愛者という枠に含まれると思っています。そしてそのことによって、自分に嫌悪感を抱いたり偏見を持ったりは全くしていません。

 

小学・中学生の頃は自分がゲイだという認識は全くなかった。むしろ男性は女性、女性は男性が好きになるのが当然と周囲から教わっていたのでそれが自分の中の固定観念として焼きついていた。だから同性同士が愛し合うなんてことは全く考えたこともなかった。小学校5年の頃に初恋をしたときは相手は女の子だったし、その子と手紙や交換日記のやり取りをしているのが嬉しくてたまらない小学生だった。

 

それから中学生になり、友達の間でAVビデオを貸しあうような機会が訪れてきた。自分はクラスの中で、目立ってはいたけど真面目なほうだったのであまりそんなのに興味もなかったし(実際あったのかもしれない)、別に何も知らなかった。ただ、友達と話す内容にどこか違いがあるように感じ始めていた。

 

男友達はみんな女の子の体の話やHな話で盛り上がるようになっていった。自分もその輪に入らないかと誘われたが、いまいち興味がわかない。むしろそんな話をしているより、他の話をして他の男友達とじゃれてるほうが面白いと思っていた。

 

そんなある日、僕は友達に初めてAVビデオを借りた。親に見つかったらやばいし、どうしようどうしようなんて思いながらも、興味は無かったわけでもなかったので、みんなが寝静まった夜、テスト勉強と題して1階で一人勉強していた僕はかばんの中からビデオを取り出し、テレビの音声を音消にし、恐る恐るリモコンの再生ボタンを押した。すると男の人と女の人が、ヤッテイル。ぇ。。。自分は内心見ちゃいけないものを見ていると思ったが、まぁいいではないかと見ていた。すんごく激しそうな声が出てそうで、音声は音消のままだった。しかし、変に自分の心の中でひっかかるものがあった。

最初は「カメラマンの人、なんで男の人ももっと映さないんだろう?」初めはこんな軽い気持ちだった。もちろんそれは普通のAVだったから、男の人をあまり映さないのは当然だ。でも僕はそれを疑問に思い、その直後に自分が女の人を全く見ていずに、男の人ばかりを見ていることに気づいた。

 

 それから後、「ヌく」という動作も覚えた(僕がコレを知ったのは普通の人より断然遅かったのだ…)。やっぱり、想像するのも男の人の裸だった。なんでだろう。でも自分はそっちのほうが好きなんだし、別にいっか。そう思っていた。その頃ゲイなんてことはまだ全く意識したことが無かった。ゲイという言葉はホモやオカマという言葉とだぶってて、なんか気持ち悪いって思ってた。だって、よくいるじゃ

ん、テレビに出て男があは〜んとかって。あれはやめてほしいよなぁ〜って思ってた。

 

 

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